Hot! 企業訪問 Vol.05 【株式会社 ZMP – 前編】

 

「機械人Z編集部」が注目している『とても気になる!Hotな企業!』を実際に訪問し、現場の方々から興味深い「生の声」を発信する『Hot! 企業訪問!』第5回目(Vol.05)は、ロボット開発で有名な株式会社ZMP様です。

今回のインタビューでは、株式会社ZMP様の井上氏に、ZMP社の会社の概要、ならびに井上氏が担当されている物流支援ロボット『CarriRo(キャリロ)』についてのお話をお伺いしました。この【前編】では、ZMP社の会社概要をご紹介します。

■ ZMP社 井上氏DSC_8734_Fotor

株式会社ZMPは、2001年1月に設立されたロボット開発企業で、ロボットに関連するハードウェア、ソフトウェア開発に定評のある注目企業です。

社名:株式会社ZMP
創立:2001年1月30日
本社所在地:〒112-0002
東京都文京区小石川五丁目41番10号 住友不動産小石川ビル
資本金:1,295,795,000円
代表者:代表取締役社長  谷口恒(戸籍名:谷口恵恒)
事業内容:ADAS(先進運転支援)、自動運転技術開発用プラットフォームRoboCarシリーズ及びセンサ・システムの開発・販売、移動体メーカ(自動車、商用車、建設機械、農業機械、物流搬送機器、屋外作業機械等)向け自動運転等の開発支援、実験代行業、物流支援ロボットCarriRoの開発・販売、大学・企業向け研究用ロボット、ロボット教材
ミッション:Robot of Everything 人が運転するあらゆる機械を自動化し、 安全で楽しく便利なライフスタイルを創造します 。
ビジョン:人間型ロボット・ロボカー技術を応用し、総合ロボット会社へ

ーーーーーーーーーーー

井上氏はSONYにてAIBO開発などを経て、その後、ZMP社に入社。ロボット開発の最前線で開発プロジェクトを推進されているお立場より、様々な質問にお答え頂きました。

■ 井上氏が開発を担当している物流ロボット『キャリロ』

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 ■  ZMP社について

【編集部】まず初めに、ZMP社の社名の由来について教えてください。

【荒木氏】ZMPの社名は『ゼロモーメントポイント(zero moment point)』が由来となっています。ゼロモーメントポイントは、動力学的な重心位置のことを意味し、二足歩行ロボットにおいて歩行を実現させる為に最も重要なポイントとなっています。足裏上にZMPが来るように計算され、初めて歩行が実現するように、当社もロボット分野で最も重要な存在になることを目指してZMPを社名としています。

■ ZMP社のロゴ

1195134

 

【編集部】会社の沿革は?

【井上氏】当社は当初、二足歩行エンターテイメント・ロボットを開発していました。代表取締役社長の谷口が、デザインにはとてもこだわりがあり、当時、いくつか賞などを受賞しています。その後、ヒト型にこだわらず自律で移動できる技術を利用して、様々な分野のロボット開発を行うようになってきました。「Robot of Everything」人が運転するあらゆる機械を自動化し、 安全で楽しく便利なライフスタイルを創造するというのが当社のミッションです。

【編集部】現在一番注力されている分野は?

【井上氏】当社が現在最もチカラをいれているのは、やはり「自動運転」の領域です。2020年を一つの目標としてクルマの自動運転の実用化を目指したいと考えています。自動運転のジャンルとしては、重機などを含む建設機械、トラクターなどの農業用の機械、また自動運転を実現させるためには、様々な種類のセンサーが必要になるので、当社で開発した様々なセンサーを供給するなどのビジネスも広がってきています。

【編集部】ロボット単体からセンサー供給などの広がりは興味深いですね。

【荒木氏】そうですね。そういった意味では、例えば、様々なセンサーから得られるデータの検証やテストなど、ハードウェア開発以外のビジネスも広がってきています。またSONYさんとの合弁で設立したエアロセンス株式会社では、ドローン関連の事業もおこなっています。こちらの会社ではドローン自体の開発も行っていますが、ドローンから得られる様々なデータを活用した解析業務なども提供しています。

【編集部】なるほど、御社の事業の中核は「ロボット開発」といったハードウェア領域が中心だとイメージしていましたが、実際にはハードウェアだけでなく、ソフトウェア領域も重要な要素となってきているんですね。

【井上氏】そうなんです。むしろ現在、エンジニアの数では、ソフトウェア領域のエンジニアの割合のほうが多くなってきています。

【編集部】会社も急成長ですね。

【井上氏】私が入社したのは2年程前になりますが、当時は1フロアに30人ぐらいだった社員が、現在では倍の60人ぐらいになっていまして、今も採用を続けている状況です。また外国人の社員も多く米国だけでなくアジア系やヨーロッパ系など様々な国出身の社員がいます。

【編集部】まさにダイバーシティ先進企業ですね!

■ 井上氏が推進する『CarriRo(キャリロ)』チームメンバーDSC_8742_Fotor

まさにダイバーシティ化が進んでいることを実感するチームでした。

 

 ■ 自動運転の今後について

【編集部】2020年を目標とした自動運転についてですが、やはり最初に進むのはシャトルバスなどの公共交通や、危険な場所で作業を行う重機などの領域からになるのでしょうか?

【井上氏】その可能性は高いと思います。今後、地方ではバス路線廃止の流れが加速することが危惧されています。当社代表取締役社長の谷口のビジョンとしては、バス路線はどんどん廃止になる、タクシーでは料金が高い、高齢者免許返納の世論もある、こういった高齢者などの交通弱者に自動運転による恩恵を提供したいと考えているようです。

【編集部】なるほど素晴らしいモチベーションですね。重機分野などはどうでしょうか?

【井上氏】重機の分野というか、これは物流倉庫などでも同じなのですが、人間が担当するのが最適な高度な作業というのは、重機であれば例えばショベルカーで実際に正確に土を掘り出す作業や、物流倉庫では保管棚から箱の大きさや形、重さなどを正しく判断して台車に乗せる作業など、実は限られた領域であることが多いのです。

【編集部】確かにそうですね。

【井上氏】そしてダンプカーに摘まれた土砂を工事現場内の決まった場所まで運んだり、物流センターの決まった場所まで台車を移動させるのは、実は人間で無くても実現可能な部分が多いわけです。

【編集部】一見、一連の作業に見えますが、実は作業をレベルによって分離し、一部をロボットに担当させることで効率化が図れるということですね。

【井上氏】そうですね。人間の付加価値を必要としない作業の現場はまだまだたくさん存在すると思います。この後、ご紹介する物流支援ロボット『CarriRo(キャリロ)』も、まさにその部分の代替手段を担っています。

 

■ ドローンの動向について

【編集部】エアロスペース社の話がでましたが、ドローンについては如何でしょうか?

【井上氏】ドローンについては、当社では現在、よく皆さんがイメージされる「マルチコプター」だけでなく、まるで飛行機のような翼を持つ「固定翼」タイプのドローンの開発を行っています。

【編集部】固定翼タイプのドローンの開発を行っている企業は、世界的にもまだ少ないですね。

【井上氏】そうですね固定翼タイプのドローンについては、設計からほぼすべての開発を当社で担当しています。

【動画】VTOL Flight 20150715

【編集部】固定翼タイプとマルチコプタータイプの用途の違いはなんですか?

【井上氏】固定翼タイプのドローンの特徴は、飛行機と同じように飛ぶのでスピードや省電力(バッテリー持続性)でのメリットがあります。ただし重たい物は運べないので、緊急性のあるクスリを短時間で運ぶなど、いろいろと利用用途が考えられています。またマルチコプタータイプは、はやりホバリング(空中の一定箇所で停止できる)という特性を活かして、測量系や橋梁の不良箇所を細かく調査するなど、こちらも様々な活用方法が考えられています。

【編集部】ドローンも今後タイプにあわせた活用が広がりそうですね。本日のインタビューにて、ZMP様がロボット業界で非常にポテンシャルのある会社だということがよくわかりました。後半は物流支援ロボット『CarriRo(キャリロ)』について詳しく教えてください。

ーーーーーーーーーーー

◎  今回のインタビュー記事は【前編】となります。

次回【後編】では、引き続き、株式会社ZMP社の井上氏に、物流支援ロボット『CarriRo(キャリロ)』について詳しくインタビューをさせて頂きます。

 

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